黒沢峠敷石道を未来へ

  • エリア:小国町黒沢地域
  • 団体名:黒沢峠敷石道保存会
 黒沢峠のある越後米沢街道・十三峠は、大永元(1521)年に伊達稙宗(たねむね)が大里峠を開いたことにより始まりました。この黒沢峠は米沢から数えて6番目に位置しています。越後米沢街道の重要性が増すとともに整備され、天保6(1835)年~慶応3(1867)年の間には、悪路で停滞する荷物の解消を図るため、敷石を敷き詰めた道普請が行われました。また、この街道は、イギリスの旅行家イザベラ・バード、良寛、原敬、十返舎一九、伊達政宗等の多くの著名人も往来した歴史があり、現在もバードを慕って全国から多くの人々が黒沢峠を訪れています。
 黒沢峠敷石道保存会は、三島通庸による「小国新道」開通により使われなくなった黒沢峠を守ることを目的に、昭和55年に結成されました。土に覆われていた敷石道を5年間かけ掘り起こし、活動を続けてきました。私たちは、先人達が作り、諸先輩たちが蘇らせた敷石道を中心とする歴史や景観を、大切な宝として保全・活用していくことをとおして後世へ引き継いでいきます。

保存・活用の取組み

  • 黒沢峠の敷石道、旧道の保全
  • 一里塚、古屋敷の保全
  • 水路の調査、復元
  • 採石場及び石切りタガネ跡の調査
  • ブナ林等の環境整備

主な構成文化財等

・敷石道【町指定史跡】  ・一里塚  ・古屋敷(峠の茶屋跡)  ・水路  ・採石場(石切場)  ・石切りタガネ跡   ・ブナ林  ・旧道

敷石道【町指定史跡】

昭和55年6月4日に黒沢峠集落全21戸で黒沢峠敷石道保存会を設立し、敷石の復元活動を始めました。使われなくなってから100年の間に埋もれてしまった敷石の上の土砂を取り除く作業を多くの方々の協力を得ながら5年を費やし、復元しました。黒沢峠は、全長が2.6km、そのうち約1.7kmにわたり約3,600段の敷石が敷かれています。

古屋敷(峠の茶屋)

延享3(1746)年にこの場所に、伊藤平太郎家族が住み茶屋を営み旅人をもてなしたといわれています。明治17年の小国新道開通に伴い、伊藤家一家は茶屋をやめて黒沢地区に下山したようようです。この古屋敷跡には、今でも当時の田形、土台石、沢から生活用水を引いた用水路跡などがあり、往時の生活を偲ばせます。

保全活動・イベント等

 学生や一般の方にもボランティアを募りながら、毎年敷石道の保全活動を行っています。また、黒沢峠の入り口には、通称「お祭り広場」があり、毎年10月に「黒沢峠祭り」を行っております。平成28年で30回目となる祭りには、トレッキングや各種イベントを楽しみに数多くの方が参加しました。

 

地図

 わたしたちが案内します 黒沢峠敷石道保存会  電話:0238-62-3522

  • 【アクセス】  JR米坂線小国駅より車で約15分
  • 【問合せ先】 黒沢峠敷石道保存会 電話:0238-62-3522
  • 【ホームページ】 黒沢峠敷石道保存会