出羽の国に華開いた仏教文化 慈恩寺「悠久の魅力」
慈恩寺は、平安時代には寒河江荘領主摂関家藤原氏の庇護を受けていたことから、優れた文化財が中央よりもたらされ、今に伝えられています。また、建造物や仏像・絵画、無形民俗文化財に加え、慈恩寺を取り巻く中世城館址群や慈恩寺修験秘伝の行場も発見されるなど、文化遺産が数多く残る地域です。
保存・活用の取組み
- 保存修理(建造物、仏像群、絵馬・仏画等)
- 史跡追加指定のための調査、整備計画の策定
- シンポジウム、学習会の開催
主な構成文化財等
建造物10件、慈恩寺仏像群28件、無形民俗文化財2件、絵画・工芸品等15件、歴史資料等15件、記念物6件
慈恩寺旧境内【国指定史跡】
奈良時代に、聖武天皇の勅命により開基されたと伝えられている古刹で、江戸時代は、東北最大の寺領を有していました。境内には、本堂、山門、薬師堂、三重塔などが立ち並び、厳かに時を刻んでいます。
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木造弥勒菩薩及諸尊像【国指定重要文化財】
慈恩寺の本尊である弥勒菩薩坐像は、永仁6年(1298)9月、法橋寛慶(ほっきょうかんけい)によって造立されました。本尊、脇侍の不動明王像、降三世明王像、釈迦如来坐像、地蔵菩薩坐像の五尊像で、この構成は国内では慈恩寺のみです。
→山形の宝検索navi「木造弥勒菩薩及び諸尊像附弥勒菩薩像像内納入品」へ
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慈恩寺舞楽【国指定重要無形民俗文化財】
国指定重要無形民俗文化財林家舞楽の内。曲目は八番で、この内、太平楽と二の舞は慈恩寺一山の人々によって舞われ、楽人は慈恩寺一山で伝承している坊の人々です。5月5日の一切経会で奉奏されます。
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本山慈恩寺本堂【国指定重要文化財】
永正の兵乱(1504頃)で焼失した本堂を、山形城主最上家親が元和2年(1616)に再建着工し、家親の子家信の代の元和4年に竣工しました。木造入母屋造、茅葺で、黒を基調とし、組物、蟇かえる股、虹梁などに桃山時代の様式が伺えます。
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地図
公演日■慈恩寺舞楽(一切経会)/毎年5月5日
わたしたちが案内します さくらんぼの里観光ガイド(寒河江市観光協会内) 電話:0237-86-8866
- 【アクセス】JR左沢線羽前高松駅から徒歩20分、JR左沢線寒河江駅から車で12分
- 【問合せ先】寒河江市教育委員会生涯学習課歴史文化係 電話:0237-86-8231